奈良県吉野産 スギ・ヒノキ効果

奈良県吉野産 スギ、ヒノキ効果

最高級の建築材として知られる奈良・吉野のスギとヒノキ材には他県産の木材よりもダニや大腸菌抑制効果が高いことが、奈良県が行った比較実験で分かった。「奈良の木」の効果が初めて科学的に実証された。

県は木の持つ健康効果に着目し昨年、専門機関に依頼してカビ▽大腸菌▽ダニ▽インフルエンザウイルス▽紫外線の5項目について調査。日本最古の人工林「吉野林業地域」の同県川上村で育った樹齢100年のスギ・ヒノキ材と他県産の樹齢30~40年のスギ・ヒノキ材をそれぞれ板、木粉、精油に加工し、カビや細菌の生育・抑制状況を比較した。

 

その結果、精油を混ぜた寒天培地にカビを植え付けると、県産スギ材は7日間、カビの生育を完全に阻止。

他県産スギ材ではカビが生育した。一方、ヒノキ材は県産、他県産ともわずかにカビが生育した。

大腸菌の実験でも、県産スギ材のみが生育を完全に阻止した。

 

また、一般的なカーペットでは96%だったダニの侵入率も、県産スギ・ヒノキ精油を含んだ濾紙では0%に。

紫外線は、いずれの木の板材もほぼ完全にシャットアウトしたという。一方、インフルエンザウイルスに木粉を混ぜた実験では、スギよりヒノキの方が感染力を弱める効果が高かった。

県は「県産のスギやヒノキ材を建物の内装やまな板などに使うと、アレルギー疾患や食中毒を抑えられる可能性がある」と期待。

 

ただ、なぜ奈良の木に優れた効果があるかは不明で、県は今後さらに比較実験を行うという。実験の検証に携わった京都大の金山公三教授(木材利用学)は、「研究が進んで奈良の木のメカニズムが解明されれば、将来的には『健康にいい木』の育て方にも踏み込めるだろう」と話している。

 

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